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自覚症状の少ない性感染症に要注意!治療が遅れると不妊や流産・早産の原因に

おりものの異常は病気の前兆

性行為を通じて感染する病気は、長年「性病」という名称がついていて、不特定多数のパートナーがいる人、風俗に頻繁に通う人、あるいは風俗を職場としている人など、一部の人のみが感染する病気と考えられてきました。

しかし、今日ではセックスの低年齢化、ネット情報などの影響によるセックスの多様化(オールセックス等)によって、セックスをする男女なら誰でも感染する病気となり、かつての「性病」から「性感染症」(STD)に名称も代わり、インフルエンザなどと同じように感染症として分類されることになりました。

性感染症の患者数が最も多い年代は、女性で20代前半、男性は20代後半となっており、なかでもクラミジア感染症の感染者が男女ともに最多となっています。クラミジアの感染者が突出して多いのは、感染しても自覚症状が現れにくいという特性があるため、本人が知らないままセックスを介してパートナー等に感染を拡大させているためです。

男性と女性では性感染症にかかりやすいのはどちらでしょうか?実は女性の方が男性よりも約40%ほどリスクが高いとされています。これは男性の性器と異なり、女性の性器の内側がウイルスや細菌の感染に弱い粘膜で包まれていること、さらに体外に出ている男性のペニスと異なり、女性は性器が体の奥にあるため、感染が進行しやすいからです。

性感染症に気が付かない、あるいは気がついても「症状が軽いから大丈夫」など根拠のない理由で治療を放置していると、最悪の場合、不妊症になったり、早産や流産のリスクが高まります。また「産道感染」といって出産の際に赤ちゃんが肺炎や結膜炎などを発症する恐れもあります。

性感染症のリスクが高いのは、セックスの際にコンドームを着用しない人、セックスパートナーが複数いる人が先ず挙げられます。そのほか生理中は子宮内膜が剥離して、血管が露出しているので、感染に晒されやすい環境にあります。そのため生理中でもセックスをする人は要注意です。肛門や口腔粘膜は傷がつきやすく、そこからウイルスに感染するため、オーラルセックスやアナルセックスを行う頻度が高い人もリスクが高くなります。

一つの性感染症に感染すると、感染部位の粘膜が炎症を起こして傷がついたり、体の抵抗力が低下するため、他の性感染症にもかかりやすくなります(複合感染)。クラミジアに感染している人の2~3割は淋菌にも感染しているとされていますし、これらの感染者のエイズウイルスの感染リスクは健康な人に比べて3~4倍も高くなるというデータもあります。

性感染症は、感染源となるパートナーとセックスをしたからといって直ぐに発症するわけではなく、その感染症ごとに一定の「潜伏期間」を経てから、症状が現れます。

自然に症状が治まっても、ウイルスが消滅したわけではなく、体の抵抗力が弱ったところを突いて再発するものもありますので、「性器周辺のかゆみ・痛み」、「性器や肛門周辺に水疱・イボがある」、「トイレで用を足すと染みるような痛みがある」、「口の中や喉が腫れて、発疹がある」など、性感染症を疑わせる症状がみられた場合には、パートナーとともに医療機関(男性は泌尿器科、女性は婦人科、皮膚症状があれば皮膚科)を受診しましょう。

婦人科では、痒みや排尿痛、ブツブツ、おりものの異常などの有無を問診で訊いた後、医師が性器周辺の状態を確認した後、膣分泌液(おりもの)を採取して顕微鏡で調べたり、採血検査を行います。淋病や膣トリコモナス、カンジダ膣炎の感染はこの膣分泌液の検査でわかり、梅毒やB型肝炎、HIV感染は血液検査で判明します。性器クラミジア感染症と性器ヘルペスはこの双方の検査で感染の有無がわかります。